雇用者数 正社員 非正社員
1984年(昭和59年) 3936万人 87.7% 15.3%
1989年(平成元年) 4269万人 80.9% 19.1%
1994年(平成6年) 4776万人 79.7% 20.3%
1999年(平成11年) 4913万人 75.1% 24.9%
2004年(平成16年) 4975万人 68.5% 31.5%
2008年(平成20年) 5159万人 65.5% 34.5%
■非正規社員の内訳(2008年)
・アルバイト、パート 1152万人
・派遣社員 140万人
・契約社員、嘱託 321万人
・その他 161万人
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非正規社員の合計 1774万人
出典:労働力調査(総務省)
日本には約6600万人の労働人口がいる。国内労働者の内訳は、自営業と経営者(役員)を除いた“雇用者”の数が約5100万人。その中で正規社員は65%にあたる3300万人、残りの35%(1700万人)が非正規社員として働いています。非正規社員中の派遣労働者数は140万人。報道では契約を打ち切られる派遣労働者を不況の被害者として象徴的に扱っているが、労働市場全体からみると約2%にすぎません。非正規社員の内訳では、パート・アルバイトが64%と最も高く、日本の産業は彼らの存在無しでは成り立たない構造になりました。
今回の不況で赤字に陥った会社に勤める正社員が影響を受ける年収の減少額は、残業手当とボーナスがカットされることにより、平均で約100万円と予想されています。製造業の現場では残業一切禁止ということになっています。他の業界でも次期のボーナスが減額されることは必至です。平均よりも高年収を得ている人であれば、200~300万円の減額も覚悟しておいたほうがいいかもしれません。
正社員、非正社員という区別は関係なく、景気が下向きになれば人件費削減のために雇用の調整を行なうのは企業として当然のことです。雇用が維持されていれば良いほうで、40歳を超えた中高年のホワイトカラー職を中心として希望退職を勧奨する企業は増加するでしょう。米国では、不況時の企業が従業員のレイオフ(解雇)を行なうことで社会的に非難されることは少ないです。米国での勤続年数は「4年」というのが平均値。日本では20代~60代まで、社員すべての勤続年数から算定した正社員の平均勤続年数は約13年というのが統計値だが、50歳以降でみると20年以上にわたり同じ会社に勤務しているのが一般的です。まだ日本の労働市場は恵まれているほうだが、今後は労使の関係が大きく変わらざるをえません。労働人口の減少は総数の変化であり、労働人口の高齢化は比率の変化です。景気悪化は総数、比率とも急激に変化させます。
[ 付記 ] 2009-12-29
労働者派遣法の施行・改正の経緯
1986年 労働者派遣法施行。設計業務など専門的知識を必要とする13業種に限定して解禁
1996年 派遣対象業務を26業務に拡大
1999年 医療、製造業など5業務を除き労働者派遣を原則自由化
2004年 製造業への派遣を解禁
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