2009/12/31

サラリーマンの時代は終わった

2009年度の新入社員約2400人を対象に行った意識調査
1.担当したい仕事は「チームを組んで成果を分かち合える仕事」が過去最高(83.5%)
2.「今の会社に一生勤めようと思う」が昨年に比べ大幅に増加、過去最高(55.2%)
3.「良心に反する手段でも指示通りの仕事をする」が過去最高(40.6%)
4.「仕事を通じてかなえたい『夢』がある」が4年連続で増加、過去最高(71.6%)

2008年度の新入社員約2700人を対象に行った意識調査
1.就職先企業の志望順位に関して、「第一志望」とする回答が、4年連続で上昇し過去最高(75.4%)。
2.処遇に関して、業績・能力主義的な給与体系を希望する回答が、調査開始以来はじめて6割を切る結果(57.7%)
業績・能力主義的な昇格を希望する回答についても、過去最低(63.4%)
3.転職・勤続に関して、「条件の良い会社があれば、さっさと移る方が得だ」とする回答が、4年連続で減少し、過去最低(23.4%)
「今の会社に一生勤めようと思っている」とする回答は4年連続で上昇し、過去最高(47.1%)
4.キャリアプランに関して、「起業して独立したい」とする回答が過去最低(15.8%)
財団法人 社会経済生産性本部 新入社員意識調査

雇用の現場に吹き荒れた嵐は激しさを増し、今や大企業の経営者ですら「正社員削減」を否定しません。「安定」の形がぼやけていく中で、将来への選択肢がより開かれているはずの20、30代の若者にしわ寄せが及んでいるのです。雇用を巡る環境の厳しさが一段と鮮明になる中、安定志向の高まりが反映されています。職場で悲鳴を上げたいが『安定』を失いたくない。そんなジレンマが広がっています。

終身雇用制度とは、すなわち『報奨の先送り制度』と言い換えることができます。若い頃は給与が低く抑えられ、年を追うごとに徐々にベースアップを果たし、定年前の数年間を年収1000万円の大台で過ごして、退職時に数千万円の退職金を手にする。いずれは億単位の資本を持つようになることが約束されていたのです。企業はプールした報奨用の資金を運用してますます栄え、労働者は先送りにされた"ご褒美"を受け取るため、ひたすら従順に身を粉にして働く。その結果、大きなマイナスを背負った戦後のスタート地点から、我が国はわずか30年で世界有数の経済大国へとのし上がったのです。

企業は生き物です。生き物は本能的に生命の持続を図ります。何よりも自らの生命の永続を最優先するものです。小を切り、大を生かす。今後、サラリーマンの待遇が著しく好転することはありません。サラリーマンでは、生きていけない時代になったという意味です。

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